第104回全国高等学校野球選手権大会(阪神甲子園球場にて8/6~8/22)が開催され、夏の甲子園大会は3大会ぶりに一般客入場も可能となる大会になりました。
やはり高校野球は大いに盛り上がりますから甲子園球場に足を運んで応援したいというファンも多いでしょう。
45府県から選ばれた49代表校のうち、今回は激戦の埼玉大会を勝ち抜いた聖望学園野球部2022の注目選手と埼玉県大会の成績を振り返ります。
聖望学園高校野球部2022について
聖望学園高校(埼玉県飯能市)1986年創部。部員数86人
甲子園出場は13年ぶり4回目。
OBには元阪神タイガース鳥谷敬・元中日ドラゴンズ門倉健・元ヤクルトスワローズ小野公誠など。
埼玉県大会(参加147校)をノーシードながら、プロ注目選手を有する強豪校を次々と撃破し
大会を制しました。
ただ聖望学園自体も、本来なら上位シード校としての自力はあるチームなので、
厳しい戦いを勝ち抜いた自力が、甲子園という大舞台で大いに発揮される事と思われます。
聖望学園野球部2022年の注目選手
甲子園に出場するということは並大抵のことではありません。
ましては埼玉県大会ともなると激戦区なので尚更です。
聖望学園野球部のメンバーも日々苦しい練習を続けたことでしょう。
そんな聖望学園野球部のメンバーから注目選手を紹介します。
岡部 大輝(3年)投手 右投右打
身長175cm 体重80kg
130キロ台のストレートと切れのあるスライダーを中心に低めにコントロールされる投球で、埼玉県大会決勝戦では、浦和学院打線を0点に封じた球威と制球力は全国でも通用すると思われる。
バッテリーを組む主将の捕手江口からの要求にも首を振らず、強気の投球で相手打線を封じ込める。
また、毎試合先発としてマウンドに立ち試合を作り、状況に応じて東山陽紀選手への継投とチーム内の信頼関係も構築され、暑い夏大会での連戦にも対応出来るようスタミナ回復も考慮されている。
絶対的エースの信頼感でチームを勝利に導く。
三井 楓大(3年)内野手 右投右打
身長170cm 体重71kg
春までは4番を打ち、この夏大会でも初戦から毎試合安打を放つなど、どの打順でも対応可能な好打者。
埼玉県大会決勝戦では好投手宮城から3打数3安打1四球と全打席出塁するなど、小柄ながらもチャンスメークから試合を決められる勝負強さまで兼ね備える、更に昌平戦では本塁打も放つなど小さい体でも長打も期待が出来る好打者である。
岡本監督からも鍵となる選手の一人として期待されており
甲子園でも好調を維持しながら試合に臨めれば、今大会の注目選手となるのは間違いないだろう。
菅野 天空(3年)内野手 右投右打
身長180cm 体重73kg
埼玉県大会決勝での唯一の得点のきっかけとなる3塁打を放った1番打者は、つなぐ野球をチームスローガンに掲げ今大会に臨み、2番の大橋優人(3年)らとの連携で試合を動かすなど勝利に向けたキーマンである。
各打者とも配球を読みながら、適時に対応するどんな投手でも臆する事なく立ち向かう。
この菅野の出塁次第では、大橋から上石・江口へと繋がれば序盤から一気に試合を優位に進める事も可能。
またポジションは遊撃手として、守備から良いリズムを作れれば打撃にも思いっ切りの良さが現れるので
守りの調子が勝負の鍵となる。
更にムードメーカーでもあり、どんな時でも笑顔を絶やさず周りを鼓舞し、この夏の甲子園を1日でも長く仲間達と楽しみたい。
聖望学園2022埼玉県大会成績の軌跡
聖望学園の埼玉県大会の成績を振り返るとホント苦しい戦いでした!
初戦(2回戦)対浦和西 18-0(5回コールド)
3回戦 対浦和工業 4-1
4回戦 対大宮東 6-3
5回戦 対昌平 5-3
準々決勝 対武南 3-0
準決勝 対山村学園 5-4
決勝 対浦和学院 1―0
昨年(2021年)夏の大会では、浦和学院と初戦で対戦し、中盤の5回まで4―2とリードしつつもその後逆転され結果的に4-11とコールド負けを喫し、そこから1年この悔しさをバネにリベンジに燃えた。
センバツ選考への関門の秋季大会は準々決勝で花咲徳栄に破れ関東大会への出場を逃し、夏大会のシード権がかかる春季大会では、初戦で市立川越に破れてしまい、まさかのノーシードからの戦いとなった。
激戦と言われる埼玉県大会では、厳しい戦いを強いられ5回戦の対昌平戦では9回表に勝ち越し辛くも逃げ切りました。
準決勝対山村学園では、9回に1点差まで迫られるなど、今大会はタフな試合が続いたが、選手ひとり一人の勝ちたい気持ちが結ばれて4回目の出場を果たせた。
まとめ
埼玉県大会をノーシードながら、ステルス校として本来の実力を発揮し、初戦はコールド勝ち。
しかしそれ以後は毎試合タフな戦いを強いられましたね。
それでもチーム一丸となって勝ち進み、準決勝は春季大会準優勝で坪井・酒井らプロ注目の強打者を要する山村学園を破りました。
勢いに乗った決勝戦では宮城・金田・伊丹ら全国レベルの実力を誇る浦和学院を相手に1対0と僅差の試合を見事に制して、昨年のリベンジを果たし奇跡の甲子園出場を決めた。
聖望学園は勝ち進みながら強くなっていったチームなので、奇跡の勝利でなく、純粋に「勝ちたい」気持ちを結集し考えながらゲームを運び、実力で勝利をもぎ取れるまでに進化したということでしょう。
この夏の聖望学園は、選手権大会では全国の強豪校に対しても臆する事なく、「相手も同じ高校生を合言葉にどんなジャイアントキリングを見せてくれるか注目したいですね。
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