夏の甲子園大会への切符を賭けて127校が戦う、2022年の東東京大会の頂点に立ったのは、二松学舎大府高校でした。
東京の千代田区に位置する二松学舎大府高校は、二松学舎大学の附属の私立高校です。
その硬式野球部は春6回、夏5回の甲子園出場を誇り、同校の強化指定部に認定されております。
今夏の出場で、3季連続での甲子園出場となる二松学舎高校。
過去には、カープからアメリカへと海を渡った鈴木誠也選手や、巨人で投手として活躍する大江竜聖選手などを輩出しています。
そんな二松学舎大府高校2022年の注目選手を紹介。
さらには2022年夏の高校野球、東東京大会の戦いぶりを成績とともに振り返ります。
二松学舎大付高校2022の注目選手
東東京では甲子園大会へ連続出場するほどの強豪校になった二松学舎大府高校。
それだけ強いチームとなると注目選手も集まってきます!
辻大雅(3年)投手 左投左打
辻大雅選手は身長181センチ、体重83キロで、この夏から二松学舎の背番号1番を背負うサウスポーです。
しなる左腕から繰り出されるストレートの球速は130キロ中盤から後半、変化球としてスライダー、カーブ、チェンジアップを操ります。
辻選手は入部時からポテンシャルの高さを見せ、将来のエースとして期待されていましたが、1年生の冬に左ひじを疲労骨折して、投げられない時期を経験しました。
昨夏の甲子園ではベンチに入ることができず、スタンドからの観戦となってしまいましたが、今年の春のセンバツで背番号11番としてベンチ入り。
2番手として登板を果たすも、3分の2回で2失点と、悔しいピッチングとなりました。
それからは筋力トレーニングに力を入れ、力強さを増し、ストレートの最速は140キロを超えるまでになりました。
今夏からエースナンバーを任されることになった辻選手は、東東京大会の決勝戦で7回1失点と好投し、チームを甲子園へと導きました。
そのピッチングの特徴はストレートとスライダーを軸とした、緩急を巧みに使う安定感です。
これまでの悔しさを最後の夏にぶつけるための準備は万端、あとはその力を存分に発揮するだけです。
瀬谷大夢(3年)外野手 右投左打
瀬谷大夢選手は身長175センチ、体重80キロで、高校通算38本を誇る左の強打者スラッガーの注目選手です。
力強いスイングが瀬谷選手の売りで、50メートル走6秒2と、それなりに足もあり、彼の能力にはプロ野球のスカウトも注目しています。
瀬谷選手は1年生の秋からセンターのレギュラーを奪い、2年生の秋に新チームになってからは主に4番を務めていましたが、今夏は3番を任されています。
秋の東京都大会の初戦、12-2の大勝を収めた錦城戦では、左中間への満塁弾を放つなど、4安打5打点の大暴れ。
秋の都大会6試合で12安打を放ち、打率.632、2本塁打、11打点をマークし、これはチーム三冠王となるほどの活躍でした。
実力は申し分ない一方で、その打撃には荒削りな部分もあります。
しかし、それを補って余りあるパンチ力を持っており、また、走塁センスも抜群です。
高校日本代表の一次候補にも選ばれており、期待は高まるばかりです。
昨夏の甲子園では7打数無安打、今年は夢の舞台で放物線を描けるでしょうか。
親富祖凪人(3年)外野手 右投右打
背番号9番の親富祖凪人選手は身長168センチの小柄なヒットメーカー。
巧みなバットコントロールと小柄な体格を活かした俊足が大きな武器の注目選手です。
今夏の予選からは1番を務め、出塁すれば足で相手をかき乱すその姿は、まさにリードオフマンとしてふさわしい選手です。
身体が小さく足の速い選手は非力であることが多いですが、その特徴は親富祖選手にはあてはまりません。
春の都大会では打率.615、夏の東東京大会では打率.321の高打率を記録しました。
甲子園での初戦となった札幌大谷戦では、チーム最多となる3安打を放ち、2-2で迎えた9回裏には試合を決める左翼線へのタイムリーを打ちました。
大事な場面での勝負強さも光ります。
彼が打線の火付け役となって、チームを引っ張ります。
夏の甲子園、二松学舎大府高校の東東京大会成績
夏の高校野球大会に出場する東京都の予選は東西で別れます。
二松学舎大府は東東京大会のトーナメント戦で優勝して甲子園のキップを手に入れました!
3回戦 二松学舎 9-2 立教池袋 8回コールド
4回戦 二松学舎 9-3 城西大城西
5回戦 二松学舎 8-1 錦城学園 8回コールド
準々決勝 二松学舎 17-0 文京 5回コールド
準決勝 二松学舎 7-4 帝京
決勝 二松学舎 5-1 日体大荏原
攻撃面ではチーム打率.367、平均得点9.2点、平均盗塁2.8個といった成績を記録しています。
平均得点があと少しで二桁に届くほど高いですが、これは準々決勝の大差での勝利が影響していると思われます。
チーム打率も高水準ですが、注目すべきは盗塁の多さ。
すでに述べた親富祖選手のように俊足を活かしたプレーが目立ちます。
守備面では平均失点1.8点、平均失策1.2個と、安定感はずば抜けています。
エースの辻選手、今年のセンバツでエースナンバーを背負った布施東海選手(3年生)、背番号18番の重川創思選手(2年生)を中心とした投手陣が試合を作ります。
特に辻選手、布施選手の両サウスポーは強力です。
これだけ力のあるサウスポーを2枚揃えられる高校は多くないでしょう。
6試合すべてで先制点を奪っていることから、強力な投手陣を活かして、序盤から試合の主導権を握る戦い方が武器のようです。
まとめ
今回の記事は二松学舎大府高校の注目選手。
・辻大雅投手
・瀬谷大夢外野手
・親富祖凪人外野手
上記選手の紹介と夏の高校野球2022の東東京大会成績についてまとめてみました!
二松学舎大府高校は今年の夏で5回目の甲子園出場、さらに今年の初戦に勝利したことから、これで夏の初戦は負け知らずの5連勝となりました。
しかし、躍進はそこまでで、2勝以上した経験はありません。
昨夏は2回戦でプロ注目投手の森下瑠大選手(3年生)率いる京都国際と対戦し、延長戦に持ち込むほどの善戦を演じましたが、最終的には惜敗してしまいました。
そこで感じた悔しさもあるでしょう。
札幌大谷にサヨナラ勝利を収めた今年は、これまでに達成できなかった甲子園での2勝目を目指します。